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親のための自転車選び vol.2 万が一に備える

2017-10-13
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「自転車事故」と言うと、事故の「被害者」を想定しがち。ところが、最近は自転車に乗っていた方が「加害者」になって巨額の損害賠償が請求された、というニュースも聞くようになりました。これからは、自分の親が自転車事故の加害者になる可能性があることを想定しておくべきでしょうか。
もちろん、親の自転車の乗り方を見ていると、転んでけがでもしないか、物損事故をおこさないか、それも、心配。そこで、「オヤノコト」パートナー相談員でファイナンシャルプランナーの高井豪さんに聞きました。

高齢者の「自転車事故」とは?

近年、自転車事故で高額の賠償が請求され認められる事案が報道されています。たしかに、心配なことではありますが、そのような事件では「加害者」が中高校生などの、若い世代が多いという印象です。
高齢になると、かつては通過できた段差で転倒したり、あるいは軽いけがではすまなくなったりと、むしろ自分のけがのほうも心配です。ちなみに警視庁の調べによると、自転車事故による死亡者の約7割が65歳以上だそうです。また、転倒によるケガが原因で介護が必要な寝たきりになることも。
自転車の保険では、相手の損害を補償するほうを手厚く見るのか、自分のけがの保障も加えたいのか、そのバランスを考えるといいでしょう。

特約? 新たな契約?

親世代は、実はさまざまな保険をかけています。自動車保険、火災保険、共済、生命保険、医療保険など。まず、補償内容と範囲を確かめましょう。また、それらに個人賠償責任補償特約をつけることで、自転車事故の損害がカバーされることもあります。これらを活用すれば、新たに契約しなくてもいいのです。
一方、高齢となって車を手放して自転車を利用するようになった場合には、それまで自動車保険でカバーされていた部分について、新たな保険が必要になります。
まず、親がどのような保険に入っているのか、それらは自転車についてどうカバーされているのか。不確かなことはファイナンシャルプランナーに相談しながら、確認しましょう。

親の生活スタイルに合わせて選ぶ

最近、大阪や名古屋などで、自転車の持ち主に自転車保険の加入を義務づける条例ができました。今後も増えていくかも知れません。これからは、「親の生活スタイル」に合わせて保険を考えたらいいのだと思います。

たとえば、都市部の人混みを走ることが多ければ、何かのはずみで幼児に大きなけがをさせてしまうことも考えられる。そうであれば、対人賠償が大きなものを選んだ方がいい。民間の医療保険などに入っていないのであれば、通院保障などがしっかりついた傷害保険が安心。他の保険やその特約でカバーできるのなら、自転車の安全性が担保されるTSマークの保険で十分かも。自転車ばかりでなく、様々な保険の棚卸しを、この機会にしてはいかがでしょうか。

お話をお聞きしたのは
「オヤノコト」パートナー相談員 高井 豪氏
独立系ファイナンシャルプランナーとして、マネープランから、年金・介護、葬儀など、老後に向けて中立的な立場からのアドバイスを行う(タカイインターナショナル 代表) 。

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ライター:もりすぐる(mori_suguru)
主にバリアフリーをテーマにしています。現在は、行政が実施している高齢者・障害者等の調査や計画策定などを中心に。両親の「老老介護」と父の看取り・家族葬にあたって、ああ、この仕事が役に立ったなと実感しました。

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