11月8日は何の日?
11月8日は、「いい歯の日」です。
6月4日の虫歯予防デーよりは知名度が低いですが、「いつまでも美味しく、そして、楽しく食事をとるために、口の中の健康を保ちましょう」ということで、日本医師会が、制定しました。
大人になると、虫歯だけではなく歯周病にも気をつけなければなりませんよね。
歯周病とは歯垢の中の細菌によって歯肉に炎症をひき起こし、やがては歯を支えている骨を溶かしていく病気です。放置すれば、歯がグラグラしてきていずれは抜けてしまいます。私の歯は多分大丈夫などと思うのは危険です。
なぜなら、日本人の中高年の歯周病の罹患率は、88%だからです。つまり、殆どの日本人の大人は歯周病菌を持っていて、ケアをしなければ歯を失う可能性があるということです。
口の中の問題と考えがちな歯周病ですが、身体の多くの疾患と関わりがあるらしいということが最近わかってきました。
糖尿病、心臓疾患、脳血管疾患、骨粗鬆症、関節炎、腎炎、メタボリックシンドローム、低体重児早産
聞いたことのある病名がズラーッと並んでいますが、これらは全て歯周病菌と関係があるのだそうです。
歯周病菌は、ずっと口の中だけにいるわけではありません。身体の至る所に運ばれていく可能性があります。
まず、歯周病原性細菌によって歯周組織に炎症が起きます。
炎症がひどくなると、深い歯周ポケットと呼ばれる溝が形成されます。
歯周病菌は、歯周ポケットから体内に侵入します。また、炎症をおこしているところで作られるサイトカインという物質が、歯肉の血管を通じて血液に流れ込み、体中の組織や臓器に運ばれてしまうのです。
近年、さまざまな研究結果から、歯周病が多くの疾患に影響を及ぼし、その発症や進行のリスク因子になることが明らかにされています。
歯科の定期検診に行きましょう
歯周病が様々な疾患の要因になっていると分かったら、できることなら悪化させたくありませんよね。
歯周病を治すために歯を磨くことは大切ですが、残念ながら歯磨きだけでは歯周病菌を撲滅することはできません。
やはり、プロでなければ取り除けないものもあるのです。
歯科に定期的に通えば、口内環境の状態を診てもらえますし、ケアの仕方の指導を受けることも出来ます。
ぜひ、かかりつけの歯科医と二人三脚で、歯周病を悪化させず、いつまでも美味しく食事ができる健康な身体を保ち続けましょう。
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