2020年代は介護離職問題が本格的に顕在化 「介護・認知症」と「お金」に備えを
人生100年時代というが、そもそも100年生きるということは、100歳までの資金計画をしっかりと立てておかなければならないということに他ならない。
そういう意味では、「老後の資金2000万円」が話題になってからマネー系スクールへの問い合わせが増えているというのもうなずける。
だが、65歳以上を高齢者と想定すれば、35年生きることになるから、単純計算しても年間約60万円ということになるが、当然これに年金を加えて考えても、「2000万円で足りるのだろうか?」という素朴な疑問を持つ人も少なくないだろう。
そもそも、国民の間での格差も拡大し、高齢者の約半数が年金で生活し、生活が苦しいと回答している現在、貯蓄率も落ち込んでいるのだから、老後を年金だけで生活するなどというのもこの先夢のまた夢であることは間違いない。
さらに、親の介護、家族の介護についても、75歳を過ぎると要介護認定者がぐっと増える。
私が以前から何度も指摘しているのは、「2020年代は介護離職問題が本格的に顕在化する」ということだ。
介護保険も、この先サービスが削られることは避けて通れないだろうし、病気にかかるリスクも高齢になれば高まるが、今後医療についても、自己負担額が拡大することも想定しておかねばならない。
とすれば大事なことは「備え」である。そして、備えるべきは介護予防と認知症予防、そしてお金であろう。
日本人はお金の話となると嫌らしい感覚を持ちがちだが、いかがわしい投資話による被害が後を絶たないことをかんがみても、お金を増やしたい、残したいという意識は老若男女問わずあること言わずもがなだ。
弊社では夕刊フジとコラボして「相続」「家族信託」「生前贈与」などの相談をプロの相談員が受け付けているが、あくまでも第三者の立場での相談対応をコンセプトにしているので、特定の金融商品を販売したり、高額な手数料を取るということをしていない。
老後のお金のことが気になる読者は、気軽に相談してほしい。
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=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。
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- このコラムを書いた人:「オヤノコト.マガジン」編集長 大澤 尚宏(Osawa Takahiro)
- 著書『そろそろはじめる親のこと』(自由国民社)