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「口腔ケア」で認知症予防 自分自身の歯で噛むことにつながり、日々の暮らしを健康的に

2020-09-24
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画像はイメージです



人生100年とはいうが、家族や自身が認知症になることには普段から予防しておきたい。
今や認知症患者は当初の政府の予測を超えて増えており、厚生労働省によれば、2018年時点で65歳以上の高齢者の約7人に1人は認知症であり、25年には675万~730万人に増え、高齢者の5人に1人が認知症になると予測されている。
つまり、認知症はこれから先、誰もが直面する可能性が極めて高いのだ。まさに、人生100年時代を生き抜く上で、認知症予防とどう向き合うは重要な課題なのである。

そこで、今回はそんな認知症と口腔(こうくう)ケア、つまり口の中をきれいに保つことについて触れたい。なぜなら、この口腔ケアと認知症予防は密接にかかわってくるからだ。
では、この口腔ケアはどういうものがあるのか、簡単に解説しておきたい。
まず、口腔ケアには2つの種類がある。1つは口の衛生を保つ「機能的口腔ケア」、そしてもうひとつが口の機能を維持向上する「機能的口腔ケア」。どちらも重要だが、前者は歯磨きやオーラルケアグッズによる咥内衛生であろう。そして、後者は口のマッサージなどが当たると思うが、これらの口腔ケアで「誤嚥性肺炎」などの感染症の予防や口の老化や機能低下を予防することができることは間違いない。

そもそも、歯が汚れたままでは食べる意欲がなくなり、よくいわれる舌苔(=舌の汚れ)があれば味が感じにくくなるから、口腔ケアで舌をきれいにしておけば味覚が改善されることになるし、食べる前に口腔ケアをすると唾液分泌が促され、おいしく食事ができるようになる。

さらに、口やその周りのマッサージは食事のウオーミングアップになり、咀嚼(そしゃく)や嚥下の働きを高め、万が一、誤嚥しかけた時の咳反射(むせ)を高める効果もある。       
これまで書いてきたように、歯磨きやうがい、口の周りのマッサージなどを通して口の健康を保つことは、自分自身の歯で噛むことにつながり、日々の暮らしを健康的に保つことに貢献する。つまり、健康的な生活を送ることこそが認知症の予防にもなるから、口腔ケアが大事なのだ。



 

=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。


 

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このコラムを書いた人:「オヤノコト.マガジン」編集長 大澤 尚宏(Osawa Takahiro)
著書『そろそろはじめる親のこと』(自由国民社)

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