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おしゃれより機能性、日傘の最新事情

2018-08-14
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この夏は例年以上に酷暑が続いている。まさに命の危険にかかわる暑さだ。気温が35度を超える日は、親世代はやむを得ない用件があるとき以外は外出しないことが一番だ。

以前、弊社で調査したところ、高齢者の多くがエアコンは電気を食う、身体に悪い、などと思い込み、スイッチを切ってしまう人が多いという結果が出た。だが、いまや高齢の親に対してクーラーを常時使うようにアドバイスするのは子世代の義務と言っても過言ではない。
この季節、親の熱中症には特に注意するべきだ。先日も当社の女性スタッフが、母親が外出時に日傘を使ってくれないとこぼしていた。彼女の母親は、折り畳み式の日傘は「重い」、長傘タイプは「荷物が多くなって、外出先で忘れそう」という理由で日傘を敬遠し、炎天下にサングラスだけで出かけていくのだそうだ。
不安になったスタッフは、母親が使ってくれそうな日傘を探しにデパートに行った。そこで驚いたという。従来の日傘は、見た目も含めて涼しさを追求しているため、天然素材の綿や麻、レースを使っており、それが重さの原因にもなっていたらしい。

ただ、最近の日傘が重視するのは「遮光」や「UVカット率」だ。ポリエステルなどの化学繊維を使用し、一見、雨傘のような印象を受けるものも多い。おしゃれ感はいくぶん減ったのだが、その分ぐんと軽くなっているという。
さらに、日傘には寿命があると聞いた。数年使用するとUV効果がほとんどなくなるというのだ。これは、最近の女性には常識になっているそうだが、それを知らない親世代も多いだろう。

「壊れていないのに、買い替えるなんてもったいない」という気持ちはわかるが、日傘としての効果がないのでは使う意味がない。
また、重さに対する親の不便は、筋力のある子供は気づきにくいものだ。お盆に帰省する読者も多いと思うが、母親に最新の日傘をお土産にするというのはどうだろうか。

=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。

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このコラムを書いた人:「オヤノコト.マガジン」編集長 大澤 尚宏(Osawa Takahiro)
著書『そろそろはじめる親のこと』(自由国民社)

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