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「自分のこと。ときどき親のこと。第2回~あなたはいつまで働きますか?」 

2017-07-24
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パオッコのコアメンバーにokeさんという社会保険労務士(男性)がいます。私とほぼ同世代。
先日、彼と年金について話していて考えさせられることがありました。
年金って、難しくってワケワカラン状態になりますが、基礎年金の繰り上げ・繰り下げについては、おぼろげながらも理解できました。ざっと以下のような具合です。
☆基礎年金の受給開始は65歳が基本。でも、最大5年の繰り上げ、繰り下げができる。
☆何歳から受給するかによって、受給額には大きな差がでる。
☆仮に65歳から受取る年金額を78万円(月額6万5000円)とした場合。
・60歳から受給を開始/30%減額され54万6000円(月額4万5500円)に。
・70歳から受給を開始/42%増額され110万7600円(月額9万2300円)に。
この差は、なんと約2倍!
繰り上げ受給をした場合には、減額されたままの年金額が一生涯続くのだそうです。そのため、5年繰り上げて60歳から受給しても、76歳7ヶ月以降の年金受給総額は、65歳から受給した場合より少なくなります。
okeさんが言うには、「そんなに長生きしないから、少しでも早くもらわなきゃ損」と繰り上げ受給を選択する人も少なくないのだとか。
しかし、76歳って…、若い!
75歳の平均余命は女性で15歳、男性で12歳となっています。平均でこれです。100歳まで生きることになるかもしれません。
年齢を重ねるほど働くことは難しくなり、頼りは「年金」となっていくことが予測できます。
で、私の結論は、「70歳から受給しよう」。
あと18年です。幸い、私は定年のない仕事をしているので可能といえば可能。いえ、いえ将来のことなんてどうなるか分からないし、8年後「繰り上げしちゃおう」と思うかもしれませんが。(半減です!)
とりあえず、いまの目標は
70歳まで働こう――。
あと18年、お呼びがかかるように働くって、そんなに甘くはないだろうけど、だからこそ戦略的にやっていこうと思います。
これは、あくまで私の目標です。どういう年金を受け取るか、年金以外の収入の道、蓄え、頼れる家族の有無等によって異なってきます。
実際、内閣府の調査を見ると、65~69歳の就業率は男性で50.1%、女性で28.2%。結構、働く高齢者って多いんですね。
あなたは、何歳まで働きますか?
*「平均余命」=ある年齢の人々が、その後生きられる平均の年数

 

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このコラムを書いた人:介護ジャーナリスト 太田差惠子(Saeko Ota)
介護・暮らしジャーナリスト NPO法人パオッコ理事長 AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)会員 京都市生まれ。高齢化社会においての「暮らし」と「高齢者支援」の2つの視点から新しい切り口で新聞・雑誌などでコラム執筆、講演活動等を行う。1996年、親世代と離れて暮らす子世代の情報交換の場として「離れて暮らす親のケアを考える会パオッコ」を立ち上げ、2005年5月法人化した。現理事長。2012年3月、立教大学院21世紀社会デザイン研究科前期課程修了。介護、ジェンダー、ワークライフバランスなどを総合的に学んでいる。個人サイトは「太田差惠子のワークライフバランス」著書に『老親介護とお金 ビジネスマンの介護心得』(アスキー新書)、『故郷の親が老いたとき』(中央法規)、『遠距離介護』(岩波ブックレット)など多数