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人とのつながりで詐欺被害を防ごう 知らない電話番号が危険か安全かを教えてくれるアプリ「シェアガード」

2020-04-30
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画像はイメージです



「オレオレ詐欺」という言葉も、昨今では言い古いされた感がある。警察庁によれば、2019年の特殊詐欺の被害総額は約300億円で、これは前年と比べて21・3%減少している(減少は5年連続)。さらに被害の認知件数は1万6836件で、こちらも前年比で約1000件減っている。
 だが、被害額が300億円を超えているのは8年連続というから、深刻な社会問題であることに変わりはない。
 私の知る限り、これまでもオレオレ詐欺の撃退装置や撃退装置付の電話機などが存在していたが、結果からいえば事業としても軌道に乗ることなくフェードアウトしていったようなケースが多いし、こういった装置によって劇的に被害が減ったという話も聞いたことが無い。
 高齢者の弱みに付け込んで金品をだまし取るような手口は、押し売り、押し買いなどのほか、屋根が破損しているとか、軒下にシロアリがいるだとか言って高額な修繕費をだまし取るようなケースもあるが、このような犯罪が横行する社会を何とかできないことにじくじたる思いをしてきた。
 そんな中、たまたまテレビを見ていて感動したのが、犯罪者の声(声紋)を共有して詐欺を撲滅する「Share Guard(シェアガード)」というアプリを立ち上げたセレンビリティの高良悦子社長。
 高良社長が開発したシェアガードは、知らない電話番号から電話がかかってきたら、その電話番号が危険か安全かを教えてくれるアプリで、相手先が怪しい先だと思ったら、それを共有できるというところがポイント。
 今の時代は、人と人のつながりが希薄になり、それゆえに犯罪が起きやすい温床にもなっていると思う私としては、これからは「シェアリング」がキーワードとなり、人と人がつながり、その行動が社会を良くしていく時代だと確信している。 の「人と人がつながって犯罪を駆逐しよう」とするこのアプリに可能性を感じたのだ。
 さらに、高良社長のチャレンジ精神が並ではない。私も仕事柄さまざまな起業家や経営者にお会いするが、「迷惑電話をゼロにする!」という社会課題解決型のビジネスにこれだけ純粋に挑戦しようとする人を見たことがない。機会があれば皆さんもアクセスしてみてはどうだろうか。 


=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。


 

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このコラムを書いた人:「オヤノコト.マガジン」編集長 大澤 尚宏(Osawa Takahiro)
著書『そろそろはじめる親のこと』(自由国民社)

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