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“親子で入居増”高齢者の住まい方に変化 2030年~2040年頃には当たり前に?

2020-12-10
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画像はイメージです



仕事柄、老人ホーム運営にかかわる会社のお話をお聞きすることが多いが、あらためて長寿化による高齢者の住まい方の変化が加速していることを感じさせられた。
さて、皆さんは「老人ホーム」と聞けば、「ああ、介護が必要になった高齢者が入る施設でしょ」と答えるのではないだろうか? そして、「親を老人ホームに入れるというのは後ろめたい」とも思うのではないだろうか?

だが、老人ホームには元気なうちから入居して(65歳前後から入れるケースが多い)、介護が必要になっても、そのホームで介護サービスを受けながら、最期まで暮らせる(入居時)自立型老人ホームという暮らし方もある。この自立型老人ホームでは、入居後もさまざまなサークル活動で友人を作り、新しい趣味を見つけたりすることもできる。
私の認識では、通常はご夫婦一緒に、あるいはご夫婦のどちらかが亡くなられ、1人になってから入るケースが通例だと思っていた。ところが先日、お話を伺った自立型老人ホームの入居担当者によると、「今は親子で入るというケースが増えていますよ」というのだ。70代の子供が90代の親と一緒に入りたいという相談が増えていると。

そもそも、レアケースとして老人ホームに親子で入居ということがあるのは知っていた。それでも、親が先に入居していた老人ホームに、それから何年か経過して子世代が65歳、70歳を過ぎて夫婦が別の部屋に入るというものであり、最初から親子で入るというケースについては、さすがに増えているとは認識していなかった。
そこは認識不足であったと反省しているのだが、今や100歳以上の高齢者が8万人を超えている時代であり、厚生労働省もこの傾向は続くだろうと予測していることを考えれば、生涯未婚率の高い団塊ジュニア世代が60代、70代になる2030年~2040年頃には「老人ホームに親子で入居」ということが当たり前になるのかもしれない。

人生100年時代、老後の暮らし方はお金のこととともに、住まいについても考えておきたいものだ。

                



  

=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。


 

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このコラムを書いた人:「オヤノコト.マガジン」編集長 大澤 尚宏(Osawa Takahiro)
著書『そろそろはじめる親のこと』(自由国民社)

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