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料理は認知症予防に効果大! 脳をフル活用させる3要素

2020-10-08
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画像はイメージです



認知症患者の増加については度々触れてきているが、その認知症予防に料理が良いという。
年齢を重ねて一人暮らしになると、それまで料理が好きだった母親が料理に手を抜いて低栄養になったりすることがあるが、実際、料理をすることは脳をフル活動させるので、認知症予防のためにも料理作りを続けさせた方が良い。

あくまで参考レベルではあるが、2000~2005年にかけて行われたある調査によれば、認知症予防につながる5つの日常行動があることが分かったといわれている。それを列挙すると、①料理をする②趣味がある③他人の相談にのる④30分以上のウオーキング⑤禁煙‐となっている。
この中でも料理をする人は、しない人に比べて認知症にならない確率が3・3倍も高かったということで、この5つの中でもトップなのだ。

では、どうして料理が認知症の予防に良いのか?
それをひもとくと、まず、認知症は記憶、複数のことを同時に行う注意分割機能、そして段取りを考えて行動する計画力の3つが衰えるといわれているのだが、料理をすることは、これらの機能をフルに使いこなすことになるからである。
料理をするにあたっては、何を買うか考えて買い物に行く、食材や調味料などを選ぶなどの計画を立てる、そしてレシピや自分の記憶などをもとに調理する。
そして、段取りを組んで複数の作業を同時にこなし、てきぱきと行動しなくてはならないし、隠し味や盛り付けなどで自然と創意工夫をするなど、脳をフルに活用せざるを得ないのが料理なのだ。
また、その料理を誰かに食べてもらうことで「おいしい」と言ってもらったりすれば、幸せな気持ちになる。それが感情的にも脳に良いともいわれている。

そこで、一人暮らしになった親に時々得意料理を作ってもらい送ってもらうとか、自分自身が高齢になってもコンビニ弁当や宅配弁当で済ますのではなく、工夫して料理を作ることができるよう、今から準備しておくのも1つだろう。
ちなみに、先にあった認知症予防の「趣味がある」についてだが、趣味がある人はない人に比べて認知症にならない確率が2・2倍だという。

人生100年時代、料理を趣味にすれば、認知症予防にもつながるので、一石二鳥かもしれない。



 

=本記事は、夕刊フジに連載しているものです。


 

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このコラムを書いた人:「オヤノコト.マガジン」編集長 大澤 尚宏(Osawa Takahiro)
著書『そろそろはじめる親のこと』(自由国民社)

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